
ここ数年、単館映画をよく見る。
月に1度の楽しみで、どんなスケジュールよりも最優先。
今月は、『ペイン・アンド・グローリー』を見た。
監督の自伝を基に過去の幼少期を振り返りつつ
現在の自分の状態を描いた作品だった。
幼少期の母を演じるのは、ペネロペ・クルス。
映画監督である主人公は、アントニオ・バンデラスが演じた。
主人公を演じたアントニオ・バンデラスは、苦悩や慈しみ、
そして愛溢れる演技で、すっかり魅了されてしまった。
この映画は、ある意味、全ての作り手への未来像でもあるし
子どもの立場から、亡くなった母親への想い、後悔、そして愛を
豊かに感じられる映画である。
ラストシーンは、苦難を乗り越えた先を垣間見ることができる。
そのシーンが、若き表現者たちの、
小さいけれど確かな希望へと感じ、
映画は終わった。
全身に鳥肌が立ったのは、僕だけではないはず。
映画監督は、建築家に似ていると思う。
素晴らしい映画は、心の中に、今も残り続ける。
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