出雲での所用を済ませ
国道9号線を走って、松江に帰っていた。
16時くらいだったと思う。
道の駅湯の川から出雲よりのコンビニで
「松江」と書かれた紙をもった
青年が目に止まった。
ヒッチハイカーだ!と思い
コンビニの駐車場へ車を止め
声を掛けた。
生まれてはじめて。
だからドキドキした。
目的地の松江はどこまで行けば良いの?
と聞くと、松江駅で大丈夫です、という。
松江駅までは約21km 車で30分の距離。
その間、色々な話を聞けた。
北海道出身で
4月2日から九州をヒッチハイクで一周し
広島県尾道市から北上し、松江に来たそうで
それぞれの地方で出会った人たちの印象や
彼がそうやって繋いで松江に辿り着いたことに
純粋に日本も捨てたもんじゃないなーと感じ入った。
お薦めの神社があるんだけど行く?と誘い
神魂神社へ参拝した。
礼儀正しい青年で
僕なんかよりもしっかり神様へご挨拶する姿に
信仰とは違う親しみを感じた。
夜ごはんはどうするの?と聞くと
ラーメンでも食べようと思ってます、と言う。
じゃあ知り合いのラーメン店へ行ってみようと誘い、
東出雲町のラーメン友さんへ向かう。
事情を説明すると、開店前なのに開けてくれ
ラーメンをご馳走して頂いた。
聞くとご主人の学さんは、20代前半に
徒歩で旅した経験があって、その時の心境や思いを話してくれた。
事情を説明した時に瞬間的に読み取ってくれたのは
そのような理由があった。
家族で食べに行く時と違って
印象に残る、味わい深い体験にもなった。
本当に美味しかった。
結局、彼のホテルに辿り着いたのは、18時過ぎ。
その帰路でようやく名前を聞けた。
7月までこの旅を続けるそうで
現在も彼は色々な人と繋がりながら旅しているだろう。
彼とは二度と会うことはないだろう、が
一瞬の縁に触れたできごとを記す。
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