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島根県松江市
霧のむこうに
2016年 新築
田園風景が広がる環境に建つ新築住宅である。
クライアントとは同い年で出会った当初から親近感を持っていた。
奥さんは県外出身者で、設計事務所に設計を依頼する事を初めから望まれたそうだ。
田園風景が広がる環境という事は、
外から見られやすいということでもある。
外からは覗かれたくないし、家の中からは、田園風景を楽しみたい。
「ミキハウス」でも書いたが、
森の中から密かに外を見つめる小動物の住処を想像した。
建築としては、外に開ける部分に約1.35m幅の廊下(縁側)を作り、
玄関からダイニングまでを繋げた。
田園風景はこの廊下(縁側)を介して眺める。
外からは廊下(縁側)がクッションとなる為、
内の様子を伺えない効果をもった。
普段子どもが遊ぶ和室もこの廊下(縁側)に面していて、
廊下(縁側)+ダイニング+和室を一つのワンルーム空間(23畳)として利用できるようにした。
独立してから廊下を作らない住宅を作り続けていた。
この住宅は廊下をどう作るのかを意識しはじめたきっかけとなった。
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