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  • 執筆者の写真裕之 安井

2044 ナガセミキ建築設計事務所



永瀬美貴さんにお招き頂き、完成した住宅を見せて頂いた。


2階建ての木造住宅で、約32坪未満の住宅である。

控えめに言っても、決して広くない面積の住宅が

その狭さを感じさせない、伸びやかさがあった。


滞在時間3時間がその住宅の良さを語ってくれるだろう。

良い住宅だった。


永瀬さんの住宅は、数年前に一度体験させて頂いた事があった。

その時の印象と、今回完成した住宅は全く違って見えた。


第一印象で感じたのは、

設計者である永瀬さんは、意外と不器用な人なんだろうか?

と感じた。


数年前の住宅からは、そのような印象を一切受けず、

完璧というか、キレイな住宅を作られていた。


好感を持ったのは、今回の住宅の方で

キレイな住宅なんだけど、明らかに違う。

きっと永瀬さん自身の内面に変化があったとしか

思えないくらい激変していた。


最大の発見は、永瀬さん独自のデザインである。

正直、今まではよく分からなかった。


ただ今回の住宅を見て、特徴を持った箇所が見えてきた。


階段への開口部の切り方が独特で、

ついそちらへ目がいってしまう。

面白い。


普通は壁に対して長方形に開口部を開ける。

永瀬さんは、長方形に開ける開口を天井面にも連続させて広げていた。

L型に開口部を開けている、と書けば何となく想像して頂けるだろうか。

このデザインが面白く、永瀬さん独自の感覚を感じた。


もちろん、気になるところもある。

あるけれど、何かご本人にとって次に繋がる建築のように見え、

ポジティブな意見を交わせる建築って、伸びしろがあって楽しいと思えた。



見学させて貰ってから数日が経つ。


ダイニングと居間が一続きの空間で、それぞれ屋根の付いたデッキに面している。

ダイニングにも掃出し窓、居間にも掃出し窓。

ダイニングは、吹抜けになっていて、2階床+1.5mくらいの所に窓がある。


あれから勝手に考えたのは、ダイニングの掃出し窓を止めて

吹抜け部分の窓のみにしたらどうだったろうか?


吹抜け部分の窓の高さも、2階床すれすれの位置で、もっと1階と近くする。

と、勝手に空想してしまった。


正解なんて、建築には無いのだけれど、

体験して、家に帰り、数日間あの住宅を思い出す。

それについて、あれこれ考える。


その体験を書くだけで、永瀬さんの設計した住宅の良さを

きっと分かって頂けるだろう。


(例によって、写真を撮っていないので美味しそうな写真を張りました。)






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